２．将来が不安でしょうがない。

３．何の為に働くかわからない。

４．何の為に受験するのかわからない。

１〜４に共通しているのは、未来の自分が見えていないということです。
未来の自分を決めるのは、他ならぬ今の自分自身なのですから、今の自分がしっかりしてなくては、未来の自分もかなり危ういことになってきます。

ブッダは「縁起」を発見したと言われています。「縁起」とは、いわゆる「縁起がいい」とか「縁起が悪い」と使われますが、それとは違います。
ブッダの「縁起」は「物事は〜に縁りて、起こる」というような意味です。

未来にあることは、現� �の事柄に縁って起こったものの結果としてある、ということです。聞いてみればごく当たり前のことのようですが、最初に発見することは容易ではなかったはずです。

個人の人生に関しても、未来の自分自身は、現在の自分自身に縁って起こったものの結果としてある、というのが縁起の考え方です。

縁起とは対極にある考え方として、「運命」があります。「運命」とは、何らかの大きな力の作用によって全ての事柄の未来は、現在の事柄に関係なく決まっているというような意味です。

ここでは、「縁起」と「運命」との違いだけ頭にいれておいて下さい。別のところで改めて取り上げます。

さて、あなたの人生は誰のためにあるのでしょうか。親・子供・夫・妻・恋人・親友・同僚・会社・組織・国・・・。誰かの為であることの前に、自分の為の人生とわかっているはずです。

自分の将来が不安で眠れないというあなたに、将来性があるかどうかなんて、残念ながら他人にとってはどうでも良いことで、心配して将来がよくなる保証があれば、� �だって競って心配するはずです。

要は、みんな将来が決まっていないのは同じことなのです。

「何の為に働くかわからない」や「何の為に受験するかわからない」という人は、それでは「何の為に生きているのかわかりますか」と聞いてみたいのです。

それよりも「何をしたいのか」ということにもっと真剣に取り組めばおのずと進む道が見えてくるでしょう。そこがはっきり見えていないから、「何の為か」というのも漠然としてわからないのです。

「何をしたいのか」を知り、明確な目標を持ちながら受験したり、働いたりしている人には「何の為か」ということも自分なりに持っています。
しかし、「将来の不安」は依然としてあるのです。

将来や未来に対する「不安」と「悩み」とは別物です。「不安」は持っているのが当然だと思います。

だから、「不安」を持っていることが「悩み」だとしたら、それはなくせない種類の悩みです。「悩み」というか、誰もが抱いている「不安」だ� �思います。